中学受験をする動機が大切
東京都の私立中学への進学者は、小学校卒業生のうち、およそ6人に1人となっています。
東京都教育委員会の「令和元年度公立学校統計調査報告書【公立学校卒業者(平成30年度)の進路状況調査編】によると、平成31年3月の都内公立小学校卒業者のうち、17.9%が私立中学に進学しています。
ここ5年では微増にとどまっており、中学受験が過熱していると言われている東京都でさえ、私立中学への進学者は少数派だと言えるでしょう。
公立の中学校に行ってから高校受験をする選択肢もあります。
塾や学校に高い学費を払ってまで、なぜ中学受験なのか。意外とその動機が曖昧なままで、中学受験生活を続けてしまいがちです。一般的には、「よりよい環境で質の高い教育をうけさせたいから」という理由が多いようです。
しかし、長くて決して楽ではない中学受験生活を乗り越えるには、中学受験をする動機をより明確にしておくことが大切だと思います。
中学受験に何かメリットがあると考えるから、中学受験をするわけです。何がメリットと考えるかは、各家庭のご事情や、ひとりひとりのお子さんのご事情で異なると思います。うちの息子の場合は、部活動でした。
そのメリットがあるから、中学受験生活がいくら大変でも耐えることができるのだと思います。
実際、もう塾をやめようか、中学受験を撤退したほうが良いのではないかと思うような局面にぶち当たることがあるかもしれません。動機が明確でなかったら、その苦難を乗り越える武器がありません。
中学受験という目的がなくても、学校の勉強だけでは物足りず、本能的に知的欲求を満たすために中学受験を目指すことができれば理想的ですが、現実的にはそのようなケースは少数派でしょう。
よって、できれば塾に通い出す前に、「なぜ中学受験をするのか」その動機・理由を家族で話し合って、できるだけ具体的な動機・理由を見つけられると良いと思います。
目標に向かって努力すること自体、尊い経験になる
中学受験をするからには、志望校に合格するという結果を出すことはもちろんですが、それだけではなく、受験を通してその後の人生に繋がるような何かを手に入れること。むしろそちらの方が大事なのではないかとさえ思っています。
自らの課題に自ら取り組み、自分でコツコツと自主的に努力し続ければ、目標を達成でき、また、その達成感は何にも代えがたいもので、人間を成長させる原動力になるということを体感できるかどうか。
親の関わり方次第で、その後の人生に大きな影響を与える尊い経験を得られると考えます。
悔いの無い前向きな受験にするために
中学受験を成功させるためには、子供の頑張りだけでなく、塾と親も一体となって、同じ方向を向いて、冷静に作戦をもって進むことが大切と思います。
周囲の目や親のプライドもあると思いますが、全ては我が子の幸せのためです。
結果に一喜一憂しがちではありますが、親のエゴやプライドはさておき、プロセスや子供の成長に着目していただき、信頼できる周囲の人間の協力を得ながら、やって良かったと後で思えるような中学受験になるようにしていきましょう。
家族一体となって同じ目標を目指して協力しあえる最高の舞台に立っているのですから。
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